在庫管理の方法|中小企業向けに基本の手法を解説
在庫管理の方法を、定期発注・定量発注・ABC分析・棚卸の4つの基本から解説します。Excel管理の限界と、システム化で変わる点まで、中小企業向けにわかりやすくまとめました。


在庫管理の方法は、大きく「いつ発注するか」「どの商品に力を入れるか」「実際の数とどう合わせるか」の3つに分けて考えると整理できます。在庫が多すぎれば資金が眠り、少なすぎれば欠品で機会を逃します。この記事では、中小企業がすぐ取り入れられる基本の手法と、運用のコツを紹介します。
在庫管理の目的
在庫管理の目的は、「必要なものを、必要なときに、必要な量だけ」持つことです。そのために、次の2つのバランスを取ります。
- 欠品を防ぐ(売り逃し、納期遅れを避ける)
- 過剰在庫を防ぐ(保管費、資金の固定、廃棄リスクを避ける)
まずは現状の在庫数が正確かどうかが出発点です。数字が不正確なままでは、どの手法も効果が出ません。
発注の基本手法
定期発注方式
あらかじめ決めた間隔(週1回、月1回など)で、在庫を確認して不足分を発注します。発注作業の日が決まっているので、運用しやすい方法です。一方、次の発注日まで在庫を持つため、安全在庫を多めに見る必要があります。
定量発注方式
在庫が決めた数量(発注点)を下回ったら、あらかじめ決めた量を発注します。需要が安定している商品に向いています。発注点の数量を見直さないと、需要が変わったときにずれてしまう点に注意が必要です。
| 方式 | 発注のタイミング | 向いている商品 |
|---|---|---|
| 定期発注 | 決まった間隔 | 発注作業をまとめたい商品 |
| 定量発注 | 在庫が発注点を下回ったとき | 需要が安定している商品 |
ABC分析で管理の濃淡をつける
すべての商品を同じ手間で管理するのは現実的ではありません。ABC分析は、売上や出荷額の大きい順に商品を並べ、A・B・Cのグループに分ける方法です。
- Aグループ:重要な商品。在庫数や動きをこまめに確認する
- Bグループ:標準的な管理
- Cグループ:管理を簡素にし、手間を減らす
グループの区切りは会社ごとに決めて構いません。重要な商品に時間をかけられるようになることが目的です。
棚卸で帳簿と現物を合わせる
帳簿上の在庫と、実際にある在庫は、時間がたつとずれます。入出庫の記録漏れ、誤出荷、破損などが原因です。
棚卸の進め方の例は次のとおりです。
- 棚卸の範囲と日時を決め、その間は入出庫を止める
- 担当者を分け、数える人と記録する人を別にする
- 差異が出た商品は、原因を調べてから修正する
- 差異の多い商品や場所を記録し、次回の改善に使う
全品を一度に数える方法のほか、商品を分けて少しずつ数える方法もあります。業務を止めにくい会社では、後者が現実的です。
Excel管理で起きやすい問題
Excelでも在庫管理は始められますが、規模が大きくなると次の問題が出ます。
- 複数人が同時に編集すると、数字がずれる
- 倉庫や拠点ごとの在庫を横断して見にくい
- 受注・購買の情報と連動しない
- 誰がいつ変更したかを追いにくい
こうした問題が出てきたら、システム化を検討するタイミングです。Dika Opsの在庫管理モジュールは、入出庫や倉庫別の在庫を1か所で扱えます。さらに購買とつなげれば、不足分の発注まで一続きで管理できます。
複数の拠点や販売チャネルがある場合
倉庫が複数ある、実店舗とネット販売を並行しているといった場合は、在庫が分散して見えにくくなります。拠点ごとの在庫を一覧できないと、ある場所では欠品しているのに別の場所では余っている、という状況が起きます。
対策としては、商品コードや保管場所の付け方を全拠点で統一し、在庫の移動も必ず記録することが基本です。さらに、販売側の注文情報と在庫の数字がつながっていれば、売れた時点で在庫が減り、販売可能な数を正しく把握できます。規模が大きくなるほど、この「つながり」が効いてきます。
日々の運用で気をつけたいこと
手法を決めたあとは、毎日の運用を安定させることが大切です。次のポイントを押さえておきましょう。
- 入出庫は発生したその日に記録する:後からまとめて入力すると、記録漏れや誤りが増えます。
- 保管場所を決める:棚やエリアに名前をつけると、探す時間が減り、棚卸も楽になります。
- 動かない在庫を定期的に確認する:長く動いていない商品は、値引きや整理の対象になります。
- 担当者を決める:在庫の数字に責任を持つ人がいると、ずれの原因を追いやすくなります。
また、仕入先ごとの納期の傾向を記録しておくと、発注点や安全在庫の見直しに役立ちます。数字を見直す習慣そのものが、在庫管理の精度を高めます。
数字が合わない原因は、人の注意不足ではなく、記録の仕組みにあることがほとんどです。入力の手間を減らし、誰でも同じ手順で記録できるようにすることが、継続の近道になります。
よくある質問
在庫管理は何から始めればよいですか?
まず商品ごとの現在庫を正確にそろえ、入出庫を必ず記録するルールを決めます。手法の選択はその後で十分です。
安全在庫はどう決めますか?
過去の出荷実績と、発注から納品までの日数をもとに、欠品しない程度の余裕を持たせます。数値は定期的に見直してください。
棚卸はどのくらいの頻度で行うべきですか?
業種や商品によって異なります。重要なAグループの商品を頻繁に、それ以外を間隔を空けて数える方法が効率的です。
在庫管理システムは小さな会社にも必要ですか?
商品数や拠点が少なければExcelで足りる場合もあります。数字のずれや確認の手間が目立ってきたら、導入を考える目安です。
まとめ
在庫管理は、発注の方式、ABC分析、棚卸の3つを組み合わせることで、無理なく改善できます。Dika Opsは現在クローズドベータで、ウェイトリストでご案内しています。在庫から購買・販売までをつなげたい方は、ウェイトリストからご登録ください。

